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若返り治療の定番と言えば、ヒアルロン酸やボトックスが挙げられます。しかし、それはもう昔話になりつつあるかもしれません。ヒアルロン酸を検討する前に、肌再生医療をお考え下さい。
肌再生医療とは老化の根本原因である肌細胞(線維芽細胞)の減少を培養技術により増殖させ、それを自身の肌に移植することで肌の機能を改善。細胞の数自体を増やし、ダイレクトに肌に働くことで肌そのものを蘇らせることができる最新治療法です。
ヒアルロン酸などの製剤は、あくまで充填剤(フィラー)であり、皮膚を再生させる効果も、シワを消す効果もないため根本治療にはなりません。持続効果は施術後から3〜4ヶ月ほどになります。製剤が吸収されるとシワが元のように出はじめるため、やり続ける必要があります。
しかし一回の施術価格は安く、手軽に受けられる施術です。また、異物を体内に注入するため、稀ではありますがしこりや感染症、壊死、あざなどの副作用もあることを忘れてはいけません。
考え方として、ヒアルロン酸のような異物を注入し膨らませることで悩みを改善する施術は「美容整形」であることに対し、肌再生医療は肌の老化(シワ・たるみ・クマ等)の「根本治療」を目指しています。
お肌のハリや潤いをもたらす成分(コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸)を生みだし、線維芽細胞(=肌細胞)の根本的な部分からの解決を促す治療法です。自身の細胞や組織を使って行う治療法であるため、副作用はほとんどありません。さらに、移植された線維芽細胞はそのまま自身の線維芽細胞として定着し、活動(コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の生成とメンテナンス)を始め、老化の進行を遅らせるという効果もあります。
このように肌再生医療とは、ヒアルロン酸などの一時的な治療法ではなく、永久的な若返り効果を求める方におすすめする最新治療法です。
線維芽細胞とはコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチン、これらの細胞を作りだす、重要な役割を果たす細胞のことをいいます。
皮膚は上から表皮、真皮、皮下組織と層になっています。線維芽細胞は真皮層でコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンを生成し、メンテナンスを行っています。この線維芽細胞が元気であることが美しい肌を保つカギとなります。
紫外線ダメージや加齢などにより線維芽細胞の働きが低下すると、肌のハリやうるおい、弾力に必要なコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンが作りだされず、うるおいやハリを失い、皮膚は薄くなり肌が老化していきます。この「元気がなくなった線維芽細胞」の働きを助け、活性化させるために「元気な線維芽細胞」を移植する治療が肌再生療法となります。
コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンといったよく耳にする言葉ですが、これらは肌を構成する三大要素であり、この線維芽細胞の数が肌の老化を大きく左右します。
肌のハリやうるおいを保つ働きをする細胞は、赤ちゃんの頃からずっと一定の数を保っているわけではありません。細胞の数は20歳を超える頃から徐々に減っていき、50歳になる頃には20歳の細胞の数の3分の1ほどに。このように線維芽細胞は年齢とともに確実に減少していきます。
年齢だけではなく、日々の紫外線の影響やストレス、活性酸素や乾燥なども要因となり、線維芽細胞の数の減少や機能の低下が起こり、これが「肌の老化」とつながっていきます。
肌の表皮がダメージを受け続けることにより、支えている「皮下組織」も衰えてしまいます。やがて支えきれなくなることでハリを失い、たるみが生じます。さらに、コラーゲン繊維が切れてしまうことで表情などによって生じる溝を跳ね返す力がなくなりシワができてしまうなど、線維芽細胞の減少により様々な「肌老化」を引き起こしてしまいます。
肌の再生医療は自身の線維芽細胞だけで若返りを叶えます。自らの線維芽細胞を利用し肌本来の力を発揮し、
シワやたるみなどのお悩み症状を改善していきます。肌の再生医療には大きくわけて2つの効果があります。
ご自身の皮膚から培養された元気な線維芽細胞が悩みのある部位を修復します。移植された線維芽細胞によってつくりだされたコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンによって肌組織が改善され肌そのものが若々しさを取り戻します。
線維芽細胞を移植することで肌そのものが若返るため、改善した肌の維持効果が高くなります。移植された線維芽細胞は、ご自身の線維芽細胞として定着していきます。コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンといった若々しい肌に欠かせない細胞が生成とメンテナンスを繰り返し続け、老化の進行をゆるやかにし、新たな肌悩みを予防する効果もあります。
肌の再生医療は、自分自身の細胞を培養し移植する治療です。そのため副作用のリスクが低く安全性の高い治療法です。
また、再生医療を行うにあたり東京形成美容外科では、「再生医療等の安全性に関する法律」に則り、厚生労働省へ再生医療等提供計画書を提出しております。さらに、この治療は細胞培養センター(CPC)と呼ばれる専門の施設がなければ行うことができません。東京形成美容外科が線維芽細胞を委託している株式会社セルバンク<施設番号:FA3150017>の細胞培養センター(CPC)も、平成26年に施行された【再生医療等の安全等に関する法律】に基づいて徹底した運営管理体制のもと、細胞の品質管理を行っております。
また、再生医療は、法律で定められた厳しい規制に従って、国が認可した医療機関のみが提供できる治療法です。
当院は、この厳しい認可基準を満たしており、認可された安心して治療を受けることができる医療機関です。
治療に関する根拠論文より
1) Watson D, Keller GS, Lacombe V, Fodor PB, Rawnsley J, Lask GP. Autologous
fibroblasts for treatment of facial rhytids and dermal depressions. A pilot study.
Arch Facial Plast Surg. 1999 Jul-Sep; 1(3):165-70.
1999年発表。培養した自己真皮線維芽細胞が、顔のしわ・たるみ、陥没などに有効か10人の成人に対して(age range, 24-69
years)治療を行い、6ヵ月後に効果判定(写真、皮膚のシリコン鋳型模型)と、治療部位の顕微鏡的な検査を行った。結果、10人中9人が60%-100%の改善を示した。すなわち、しわが減少し治療部位の真皮コラーゲンが増加していたため、この治療は有効であると結論できた。
2) Boss WK Jr, Usal H, Chernoff G, Keller GS, Lask GP, Fodor PB. Autologous cultured
fibroblasts as cellular therapy in plastic surgery. Clin Plast Surg. 2000 Oct;
27(4):613-26.
2000年発表。米国Isolagen社が行う「培養した自己真皮線維芽細胞」による治療は、3000人以上に治療を行い非常に良好な結果を得ている
3) Boss WK Jr, Usal H, Fodor PB, Chernoff G. Autologous cultured fibroblasts: a
protein repair system. Ann Plast Surg. 2000 May; 44(5):536-42.
2000年発表。培養した自己真皮線維芽細胞による治療は、皮膚の皺だけではなく、にきびや妊娠線にも有効である。これらの事実は現在までにアメリカだけで1450人、ヨーロッパを含めた全世界で4800人が培養した自己真皮線維芽細胞による治療を受けている。この治療の学術的に中心となった大学は、米国New
Jersey大学医学部、Hackensack大学医学部で、94人の長期フォロー(3年―4年)を行った。92%にも上る人が満足と答え、70%の人が長期的にも満足のいく治療と答えた。
4) Weiss RA, Weiss MA, Beasley KL, Munavalli G. Autologous cultured fibroblast
injection for facial contour deformities: a prospective, placebo-controlled, Phase
III clinical trial. Dermatol Surg. 2007 Mar; 33(3):263-8.
2007年発表。培養した自分自身の真皮線維芽細胞が、顔のしわ・たるみ、陥没などに有効な治療であるという報告・症例が現在(2007年時点)まで数多くなされてきている。培養した自己真皮線維芽細胞による治療が米国で正式な治療となるためにFDA(米国厚労省)に申請する最終臨床治験(フェーズ3)を行いった。臨床試験は厳格にFDA(米国厚労省)の求める二重盲検法(注)を215症例に行い、安全性・有効性に対して非常に良好な結果を得た。
注)二重盲検法:外見からは見分けのつかない、①培養した自己真皮線維芽細胞の入った注射と、②培養した自己真皮線維芽細胞の入っていない注射を用意し、検査コーディネーターだけが、どの患者に本物の治療(①)をしたかを知っている。治療患者はもちろん治療担当医師も、自分が使っている注射器が本物(①)か、偽者(②)か知らずに治療をし、治療を受けているため、偏見に惑わされること無く、本物の正確な治療効果測定ができる。
5) Zhao Y, Wang J, Yan X, Li D, Xu J. Preliminary survival studies on autologous
cultured skin fibroblasts transplantation by injection. Cell Transplant. 2008;
17(7):775-83.
培養した自己真皮線維芽細胞による治療は皮膚にどの程度のコラーゲンを作るのかウサギを用いた動物実験を行った。ウサギの治療部位を採取し、顕微鏡での検査を行った。結果はタイプ1型コラーゲンよりも、3型コラーゲンが多かった。皮膚の大きなしわは1型コラーゲンが関与し、細かなしわは3型コラーゲンが関与しているため、培養した自己真皮線維芽細胞により治療は、細かなしわ(ちりめん皺)により有効であると考えられる。
6) 培養真皮線維芽細胞移植による顔面皮膚の若返り術
肌の再生医療は、あくまでも線維芽細胞を移植して増やす治療法です。再生医療効果の出現は注入などの他の美容施術と比べると非常にゆっくりです。これは、線維芽細胞移植後に定着したあと、線維芽細胞が肌のメンテナンス活動を開始し、肌本来が持っている力で改善していくためです。線維芽細胞が定着して元気を取り戻すまで1ヵ月以上、長い方ですと半年ほどのお時間が必要な場合もあります。
東京形成美容外科では、肌細胞を移植する「線維芽細胞療法」という肌の再生療法を行っております。
線維芽細胞療法とは減少した線維芽細胞を、自身の線維芽細胞を採取、培養ののち、悩みのある箇所へ移植して線維芽細胞(=肌細胞)を増やす治療です。お悩み症状を直接治すのではなく、症状が起きる前の肌本来の状態に戻す治療になります。
患者様ご自身の線維芽細胞を10,000倍に培養、活性化し患者様自身の肌に戻します。移植された線維芽細胞が、衰えてしまった肌組織を修復するために働きだし、肌に必要な要素(ハリ・弾力・うるおい)をつくりだしてくれます。
お悩みが進行した肌に線維芽細胞が増えることで、再びコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンが生成され肌そのものの若返りになります。肌のハリやシワの改善などの若返り効果とともに、予防効果もあります。
活性化した線維芽細胞を移植することで、肌組織が改善され、肌そのものが本来の力を取り戻します。
ハリをもたらすコラーゲン、弾力をもたらすエラスチン、うるおいをもたらすヒアルロン酸がつくりだされます。お肌の厚みもアップし、若々しい肌に。
移植され活性化された線維芽細胞は、身体に吸収されることなく本来肌がもたらす働きを続け、一度の移植による効果は長く持続されます。さらに定期的に線維芽細胞を移植することで、肌質が改善された状態を維持し続けることが期待できます。
培養し移植するのは患者様自身の線維芽細胞のみです。そのためアレルギー反応の心配もほとんどありません。人工的に作ったものを注入したり、形を変えたりすることがないため、不自然なしこりやふくらみもありません。
細胞保管サービス「セルバンク」は今の元気な状態の線維芽細胞を半永久的に保管することができます。数年経ったあとでも当時の元気な線維芽細胞(=肌細胞)を取りだし肌の衰えが気になったときに治療を受けることができます。
まずは、あなたのお悩みやご希望をお聞かせください。
患者様の気になることはすべてお話しください。実際に医師にご相談いただき、しっかりとカウンセリングを行います。お悩みやお望みをはっきりとさせ、施術内容について医師が詳しく説明いたします。治療にすすむかどうか、少しでも不安がある方はじっくりと検討いただくことをお勧めしております。
※ご希望があればカウンセリング当日の受付も可能です
当院または他の医療機関で血液検査を行います。
下記5項目の血液検査を行います。
1週間後※血液の検査結果をご持参ください。
耳の裏から線維芽細胞を培養するための皮膚片を採取します。
細胞を培養するための皮膚を耳の裏から採取します。麻酔をしますので、ほとんど痛みはありません。また、細胞培養に使用する血液を採取いたします。
※耳の後ろの皮膚は、普段から紫外線などの影響を受けにくい部位です。他の部分よりも線維芽細胞が若く、肌組織を修復する能力が高いため耳の後ろから採取いたします。
5週間後
培養した線維芽細胞を患部に移植します。
10,000倍に培養した線維芽細胞を患者様の肌に戻します。移植された線維芽細胞が衰えてしまった肌組織を修復するため働きだします。
※ダウンタイムには個人差もございます。約1日~3日をみていただければ十分ですが、長い方ですと1週間くらいとなります。
※移植後、線維芽細胞が肌に定着し肌組織を修復するまでおよそ1ヵ月半~半年ほどかかります。初回の治療では線維芽細胞の定着をよりよくするために同部位に2回続けての移植をおすすめしております。
1ヶ月後、3ヶ月後...
定期健診にて術後もサポートいたします。
移植してから数ヶ月後に検診をおすすめしております。その後の経過について、写真をみながらご説明いたします。ご不明な点など、なんでもお話しください。
はい、できます。ただし、併用することをおすすめできない内容の施術もございますので、医師との事前相談が必要です。
自分自身の体内にある細胞以外は使用できません。たとえば、ご自身のお子様の細胞であっても、それは別の個体の遺伝情報が含まれているため、自分自身とは異なる遺伝的な特徴を持っているため使用できません。
将来のためはもちろんですが、現在の自分自身の美容のためにセルバンクを利用することをおすすめしています。30歳を過ぎた方は、線維芽細胞(=肌細胞)が不足している可能性が高いため、すぐにセルバンク細胞を使用して補充し、元の細胞数に戻すことが望ましいです。
年齢制限はありません。肌の再生医療は、自分自身の線維芽細胞を移植して、真皮層の線維芽細胞を増やす治療法です。年齢による治療効果の差はあまり見られません。
稀に、小さな内出血が生じることがありますが、それほど目立たず、化粧で隠せる程度です。治療後、軽度の腫れが見られることがありますが、個人差や治療する部位によって異なります。目の下の皮膚以外では、若干の腫れが見られることがありますが、治療に使用するのは自分自身の細胞なので、腫れは1〜3日で治まり、最大でも1週間程度で消えます。
東京形成美容外科 院長
弓削田 浩主(ゆげた ひろかず)
東京形成美容外科は皆さまに愛される場所、ひとであり続けるために、スタッフをはじめ、すべての患者様にとって、家族や友人にも安心して紹介できるクリニックを目指しています。
患者様一人ひとりに対し、同じ目線でお悩みと向き合い、ここでの出会いをきっかけに皆さまを幸せに、そして笑顔にするお手伝いがしたい。これがスタッフ共通の想いです。
千葉大学附属病院 勤務
君津中央病院 勤務
大手美容外科 入職
大手美容外科 本院 外科部長
大手スキンクリニック 本院 院長
大手美容外科 本院 副院長
大手美容外科 池袋院 院長
東京形成美容外科 院長
東京形成美容外科の治療は、美容外科での経験が豊富な医師が担当します。
症例数178,696件(2006年4月~2024年11月)以上、60名以上の美容外科医の指導をするなど、美容医療に携わり19年目、東京都内の大手美容外科で10年以上院長として培ってきた知識と技術を、自信をもってご提供いたします。
当院はカウンセリング無料、完全個室となっておりますので、どうぞお気軽にご来院ください。
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